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【小説】RPてっかまき物語~死霊との戦い~、第1部

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まえがき

みなさんこんにちは。

てっかまきです。

昨日はイベントに行かなかったので、小説を書いてみました。

以前からコツコツ書いてたやつです。

内容としては「戦争モノ」になります。

「ええーっ、ドラクエで戦争モノ~?」と思ったあなた! 仕方ないのですよ。

ロールプレイてっかまきは傭兵なので1回ぐらい戦争モノを書いておかないと、何屋さんかわからなくなるのでね。

まあ、読んでみてください。

文字数は約2万文字です。読みやすいように4記事に分けて上げます。

それではご覧ください。

※ハーメルンにて掲載しています⇒小説ページヘ

RPてっかまき物語~死霊との戦い~

「第7中隊と第3中隊が全滅! 戦線持ちません!」

「先遣隊も全部投入して維持しろ! 獅子門まで南下させるわけにはいかん!」

おそよ2000人のグレン軍はランガーオ山地にて戦っていた。死霊の群れと。

ガシャガシャという死の奴隷の足音が無数に重なり、うなるような轟音となって山地に響き渡る。そして、亡霊剣士の剣とグレン兵の剣のぶつかる音がいたるところで山地にけたたましく響く。それらの音が兵士たちの雄叫びと重なりあい、山地は混沌としていた。

「第4大隊、損耗2割5分です!」

「くそっ、数が多すぎる」

死霊の軍勢、その数5000。山地を一面に覆い尽くす黒い雪にグレン軍のこれ以上の抵抗は無謀であった。

「ナグアの洞窟付近まで戦線後退する! すぐに各大隊に伝令を出せ!」

「はっ!」

旅団長は撤退の命令を出した。一斉にグレン兵たちが後退しはじめる。それを侵食するかのごとく、死霊の群れは進軍し始めた。

この戦争は瀕死のランガーオ村の若者がバグド王に謁見に来たことから始まった。

「ランガーオ村が死霊に制圧された」

それだけ伝えると若者は事切れた。その言葉に王宮は震撼する。精鋭揃いでグレンにも多数の兵士を排出しているランガーオ村が魔物に制圧されるとは、にわかに信じがたかった。

バグド王はすぐさま軍をランガーオ山地に派遣、しかし軍は死霊の群れにじわじわと押され、獅子門陥落は時間の問題であった。ナグアの洞窟付近まで後退したグレン軍は再び死霊との戦いに挑み始めた。

――6時間後。グレン城。

「戦況は思わしくないようです。押し返す目処は立っていません」

バグド王は厳しい表情でチグリ大臣から戦況を聞いている。

「ガートラントからの支援は?」

「要請はしましたがしばらく時間がかかるそうで」

王宮内には絶望的な雰囲気が漂っていた。思い沈黙が支配する中、玉座の間に1人の伝令兵が息を切らして入ってくる。

「申し上げます! たったいま、獅子門が陥落しました!」

玉座の間に驚きの声があがる。

「さっきナグアの洞窟まで後退したばっかりではないか!」

宰相は伝令兵を怒鳴りつける。伝令兵は、自分に怒られても、といった表情で困惑した。

「それが、後退したとたんにナグアの洞窟から大量の死霊が押し寄せてきて、我軍は側面を突かれ、大幅に後退せざるを得なかったと」

「死霊たちはグレン領に入ったのか?」

バグド王は冷静であるが、表情は巌しい。

「いえ、獅子門に留まっている模様です」

「なぜ南下してこないのでしょう?」

チグリ大臣は不安感から思わずバグド王に質問してしまう。

「……チグリ、戦費の余裕はあるか?」

「え、ええ。バザーが世界統一されたとはいえ依然我が国の経済は好調ですので」

「傭兵を雇え」

「は?」

「傭兵だ。いますぐに」

「し、しかし、どこぞの馬の骨とも知れないものを我が国の兵士と一緒に戦わせるのは……」

「傭兵だ! 早くしろ!」

「は、はいいい!」

チグリ大臣は怒鳴りつけられて尻に火がついたかのごとく玉座の間から飛び出していった。

――物語はここからはじまる。

*****

「いったいいつまで待たせるのよ!」

てっかまきは行列に並んでイライラしていた。

「大して強くない有象無象まで来やがって!」

思わず言葉遣いが汚くなる。てっかまきはせっかちなのである。しかし、せっかちでなくとも3時間も待たされればイライラもしよう。

ここは傭兵雇用所。グレン城下町の教会に急遽設置した、傭兵を雇用する場所であった。

「あー、イライラする! くそっ!」

てっかまきは前に並んでいたドワーフの男のスキンヘッドをバチーンとひっぱたいた。

「いたーっ! 何すんだてめえ!」

「うるさい! ハゲ!」

とっくみあいになるてっかまきとドワーフ。

「こらこら! 喧嘩をすると雇ってやらんぞ!」

最近は戦争が無いので、この死霊との戦いが一攫千金のチャンスとばかりに、王国が見込んだ数を大幅に上回る数の応募者があった。行列は教会の入り口からはみ出してずらーっと西口のほうまで続いている。

「次の方、こちらへどうぞ~」

受付の兵士がにこやかに声をかける。

「こちらへどうぞじゃない! 何時間待ったと思ってんの!」

順番が来たにも関わらず、てっかまきの怒りは収まらない。

「まあまあ、そう怒るな。はい、ここに名前と種族と性別と生年月日、あと職業と戦歴書いてねー」

てっかまきはむくれながらも紙に言われた通りの項目を記入する。

「じゃあ、すぐに配属決めるから。東口の外に野営地を用意してあるから、とりあえずそこ行ってくれ」

てっかまきは言われたとおり、グレン東口から外に出た。城門を出てしばらく歩き、ひらけたところに野営地があるということだった。腹いせにその辺にいたスライムベスを蹴飛ばすてっかまき。

「ピキーッ!」

何も悪いことしてないのに蹴飛ばされて逃げるスライムベス。

言われた場所に着くと、大規模な野営地があった。多くのテントが並び、いたるところに火がたかれている。規模からしておよそ1000人の傭兵がいると思われた。

てっかまきはその辺にいた兵士に声をかける。

「ここに行けって言われたんだけど」

「うむ? 雇用された傭兵だな? あのテントの中に行ってくれ」

てっかまきは兵士が指差したひときわ大きなテントの中に入った。見ると、簡素な机があり、兵士2人が座っている。

「配属先を決めるから、そこに並んでくれ」

見ると3人ほど並んでいる。また並ぶのかとてっかまきは憤慨した。そのとき――。

テントの外から傭兵たちが大爆笑する声が聞こえる。なんだろうと思って外に出てみるてっかまき。

見てみると10人ほどの傭兵が1人のウェディ男の周りを取り囲んで笑っている。てっかまきはそばにいたドワーフ男の傭兵の1人に尋ねてみた。

「何してんの?」

「ははは、いや、こいつに『お前みたいなひょろっこい奴に戦争なんか出来るのか』って聞いたんだよ。そしたら、『俺は1分以内にお前ら全員殺せる』だとよ!」

てっかまきはウェディの男を見てみた。一般人の尺度でいえば標準体型であるが、確かに傭兵としては若干頼りなく見える。年の頃は20歳ほど。整った顔立ちであるが、目つきが鋭い。しかも服装からして後衛ではなく、武器も持っていない。武闘家だろうか。

(……強いわね)

てっかまきは立ち方、体の重心の位置を見ただけで武闘家の実力を看破する。

その武闘家は笑っている傭兵の集団を睨みつけていた。

「殺せるというなら、殺してみろ。さあ、早く」

不敵に笑うオーガ男が武闘家に近づく、武闘家が正拳突きを繰りだそうとしたそのとき――

てっかまきが武闘家の腕を掴んだ。

「!!」

驚愕する武闘家。

「やめときなさい。もう雇われた後なんだから、問題起こすと軍法会議よ」

武闘家は目を丸くしててっかまきの顔を見上げる。

「おーい! そこのオーガの女! 配属先を決めるから早く来てくれ!」

先ほどのテントから兵士が顔を出しててっかまきを呼んだ。てっかまきは武闘家の手を放すとテントへと足を運ぶ。

「おい! あんた!」

武闘家から呼び止められ、振り向くてっかまき。

「完全に無拍子で突いたのになぜ俺の拳が見えた?」

てっかまきはじっと武闘家の目を見つめた後、何も言わずに大きなテントに入った。

――その日の夜。

野営地に炊かれた火を前にして、てっかまきは分隊の6人の仲間たちと夕食を食べていた。

1000人の傭兵たちは兵士の旅団とは別に、傭兵たちだけで旅団を編成する。1000人の旅団を大隊2個に分け、大隊を中隊3個に分け、中隊を小隊6個に分け、小隊を4個の分隊に分けるのである。小隊長以上は兵士が担当するが、分隊長は傭兵が担当することになっていた。

てっかまきが配属されたのは第103分隊である。隊長に任命されたのは隊の中で最も戦歴の長いてっかまきであった。

他の隊員は食事を取っていたが、てっかまきは手を付けず、じっと配属表を見ている。しばらく眺めた後、チラリと隊員の1人に目をやる。食事に手を付けず、てっかまきをじっと見つめているウェディの男。あの武闘家である。てっかまきはもう1度配属表に目を落とす。

haizoku

「おい、あんたら!」

てっかまきが大きな声を上げたので食事の手を止めて注目する隊員たち。

「誰が誰かわかんない。適当に自己紹介して。種族は見ればわかるから、名前と年齢と職業、それから戦歴! あと、何か言いたいことがあったら適当に。じゃあ、いちばん若そうなあんたからね」

てっかまきが人間男を指差す。いきなり指さされて硬直する人間男。

「ん? 聞こえなかった? 自己紹介」

人間男は正座に座り直すと、聞こえるか聞こえないかわからないほど、か細い声を出した。

「あ、あ、あの、ギューと言います。バトルマスターを1年やってます……」

「年齢は?」

「あ、15です。すみません……」

やれやれとため息をつくてっかまき。

「次、隣!」

「リリアンヌと申しますわ。18歳で神学の博士号を持っておりますのよ。当然、職業は僧侶ですわ。戦歴は3年になりますかしら。わたくしのお父様はジュレットで貿易商をしておりますの。正直、貧乏くさい傭兵などには一生縁のない身なのですけども、社会勉強のためにご奉仕しているのですわ。私の家の15代前の当主はレイダメテスの時代に負傷した人々を救った名高い僧侶で、わたくしもその血を受け継いておりますの。わたくしがいればこの戦争も1人も死ぬこと無く……」

「あー、わかったわかった。次、隣のあんた」

「ケリーという名前ドワ。17歳の盗賊ドワ。戦歴は3年ドワよ~。この戦争でいっぱい稼ぐドワ」

ケリーはニシシシと笑った。てっかまきは何も言わずに次を指名する。

「ベルタと申します。19歳の魔法使いです。戦歴は4年です。未熟者ですがよろしくお願いします」

ベルタは深々と頭を下げた。

「次、あんたね」

「俺はフォルノーっち言うとたい。21歳の戦歴6年。職業は戦士ばい。盾役は任せちょき。頑張るけん」

「最後、そこのウェディ」

てっかまきに指名されたにも関わらず、じっとてっかまきを見続ける武闘家。

「何? なんか言いたいことあるの?」

「これは一目惚れドワ」

ニシシシと笑うケリー。

「冗談言ったら隊長さんに怒られるばい。異種族やろ」

フォルノーもケリーにつられて笑う。

「……レイガ、25歳武闘家、戦歴10年」

レイガは自己紹介をするも、てっかまきから目を離さない。しばらくその場を沈黙が支配した。

「……食事を取りなさい。命令よ」

てっかまきに促されてレイガは目の前にあったメギス鳥のモモ肉を食べ始めた。

「よし! じゃあさっさと食べてさっさと寝る! 明日から獅子門に向けて行軍だからね!」

隊員たちは急いで食事を済ませると、食器を片付け始めた。

「それから、ケリーとフォルノー。あんたたち同種族だから間違い起こさないようにね」

無い無いと顔の前で手を振るケリー。

「そげん真っ向から否定せんでもよかろうもん」

「指一本触れたら軍法会議ドワ」

隊員たちは食事のあと少し休憩し、テントの中で眠りについた。

⇒第2部を読む

コメント

  1. ろざみー より:

    いよいよ始まった~☆\(^o^)/

    ゆっくり読ませていただきますね♪