投稿の全記事数: 2,063件

【小説】放浪の帝イサ・第2話-手練-

応援ポチよろしくおねがいします。

猫ランキング

みなさんこんにちは。

てっかまきです。

第2話です。

今回はある映画をモチーフにしていて、その映画のセリフが1つだけそのまま登場します。

なんの映画か当ててみてください。

すごく有名なセリフなのですぐわかると思うけどw

それではご覧ください。

第2話-手練-

どこかに町はないか、村でもいい、宿屋が1軒あるだけの宿場でもいい、イサはそう思った。
イサはもう4日間も野宿であった。いかに鬼神のような強さとは言えイサも年頃の女である。やはり体が汗臭いのは気になる。風呂に入りたかった。
この世界ティシュラルトは町から町に移動するのに1ヶ月かかるほど広大な世界であるが、村は比較的たくさんあった。
そうやって町を探して森を歩いていると、若い女の悲鳴が聞こえた。イサがその方向へ走って行ってみると、数人の若い男3人が若い女にちょっかいを出している。
「おう、姉ちゃん俺たちと一緒に来いや」
そんなことを言っているのである。今どきそんなベタなとイサは思ったが、とりあえず助けることにした。
イサは茂みから抜け出すとゆっくりその男たちに歩み寄った。
「すみません! 助けてください!」
若い女はイサに助けを求める。
「なんだてめえ」
男たちもイサに気づいたようである。イサは無表情のまま男たちにゆっくりと近づいていく。
「おう、姉ちゃん、お前もよく見るとなかなか可愛いじゃねえか。お前も俺たちと一緒に……」
男がそう言い終わる前にイサは男の襟首を掴んで片手で大外刈りを繰り出した。受け身も取れずに地面に叩きつけられたため男は気絶してしまった。
「何すんだてめえ!」
もう1人の男が右手でイサの胸ぐらを掴んできた、イサがちょいと体を動かしただけで胸ぐらを掴んだまま宙を舞う男。最後の1人が右手で短剣を取り出してイサを突いてきたが、イサはひょいとかわすと男の右手首を持ってちょいと腕を捻った、男は逃げればいいのだが、腕が完全に極っているため動けない。
「何者? あんたら」
イサは男の手にあった短剣を引っこ抜くと男の首根っこに突きつけた。
「ひ、ひ、俺らはハルド組のもんだ」
「ハルド組?」
それだけ聞くとイサは男をぶん投げた。ハルド組って何だろうとイサは思いながら、呆然と座り込んでいる女に声をかける。
「あんた大丈夫? 何か変なことされた?」
女は呼びかけられてやっと我に返ったようで
「あ、は、はい。大丈夫です。ちょっと無理やり連れて行かれそうになっただけで」

イサは女を立たせると歩き出した。例によって女にはアーシェと名乗った。話を聞くとどうやらこの近くに村があるという。人口500人ほどの比較的大きな村だそうだ。大きな村なら風呂もあるなと安堵し、女と話しながら村へと歩いていた。
「あいつが言ったハルド組って何なの?」
「うちの村を縄張りにしてる暴力団です」
話を聞くと、この少女は17歳のクリアと言う少女で村の万屋で住み込みで働いているということであった。捨て子であり家族は無いという。
そんなことを話してるうちに村についた。イサはクリアに尋ねる。
「宿屋ってどこにあるの?」
「うちの村に宿屋は無いんですよ」
イサは地獄のどん底に突き落とされた気がした。こうなったらもう背に腹は変えられないから近くの川で行水でもするかと一瞬思ったが、
「宿屋の代わりに公共の温泉宿があるんです。村のみんなでお金を出し合って管理していてお客さんはタダなんですよ」
それを聞いてイサは天国に昇った気がした。風呂がある。しかも温泉なのだ。しかもタダだという。次の瞬間、イサは不思議に思った。なぜ村民がお金を負担してまでタダで温泉を提供するのかと。
「観光客が来て、村の万屋やお土産屋にお金を落としていってくれるんです。だからタダで提供できるんですよ」
イサはなるほどと思った。この村は観光産業によって潤っているのだ。それで500人も人口が居るのである。イサはクリアに温泉宿の場所を教えてもらい、意気揚々と宿に向かった。宿には白濁した温泉があり、横に大きな木造の母屋が立っていて、その中には大部屋がある。大部屋の隣には丸めたベッドロールが詰まった物置があった。大部屋でみんなで寝るのだ。しかし、イサの他に客がいる気配は無い。
イサが生き返った心地で温泉に浸かっていると1人の老人が入ってきた。混浴なのである。イサはちょっとギョッとしたが、お湯が白濁してるためまあいいかと思った。
「こりゃ珍しい。若い娘さんだ。失礼しますよ。よっと」
イサは老人と話しながら温泉に入っていた。イサはなぜ自分の他に客が居ないのか老人に尋ねた。すると老人は俯いて答え始める。
「ここ最近、ハルド組の連中がお客さんにちょっかいを出すんじゃ。それで客がめっきり減ってしまってのう。このままじゃこの村は潰れてしまうよ」
そういうと老人はこれも運命かなどと言いながら温泉を出て行った。

イサは温泉から上がると村の中を見て回った。確かに活気が無いように見える。土産屋が立ち並ぶ一角に差し掛かると1軒の土産屋から怒号が聞こえた。
「何だとてめえ! ケツ持ち代がもう払えないだと!?」
イサはその声を聞いて何が起こってるのか大体察した。ハルド組とかいう奴らがまた暴れているのだ。イサが土産物屋に入ると柄の悪い男が店主の胸ぐらを掴んでいる。イサはその柄の悪い男の腕を掴むとひょいと捻り、店の外に蹴り出した。案の定、男はイサに殴りかかってきたが、イサが片手で男をぶん投げると捨て台詞を吐いて逃げ出してしまった。
「ありがとうございました、助けて頂いて」
「そのハルド組という連中の根城を教えてもらえますか?」
「ああ、連中の根城なら丘を登ったところにありますが、でも、もう大丈夫ですよ」
イサは首をかしげたが話を聞くと明日、領主が100人規模の軍隊を連れてハルド組の掃討にやってくるのだと言う。イサはそれなら自分が出るまでもないと思った。この地の領主、ラムドーは35歳の若い伯爵で、能力もあり人徳もある模範的な領主であった。

翌日の昼頃、イサはハルド組の屋敷へと向かった。暴力団の屋敷にしてはやけに小さいなと思った。2、3人が寝泊まりするような大きさである。屋敷は既に大勢の兵士で取り囲まれていた。一番後ろには馬に乗った領主のラムドーがいる。領主自ら指揮を取っているのだ。領民のことを我が身のことのように考えている良い領主である。さらにその周りには野次馬の村人たちが詰めかけている。すると中から1人の男が出てきた。腰に剣を携えている。
「お前はハルド組の用心棒だな? この場で逮捕する。剣を捨てよ」
ラムドーが男に呼びかける。すると男は不敵な笑いを浮かべながら腰の剣を抜いた。
「やむを得ん。かかれ!」
ラムドーが号令をかけると5人ほどの兵士が周りを取り囲み、一斉に男に斬りかかった。しかし、男が剣を振り回すと5人の首が一瞬で飛んでしまった。
「くそ、全員でかかれ!」
ラムドーが号令をかけると95人の兵士が全員で男に押しかけた。男はニヤニヤと笑いながら物凄い勢いで兵士を斬り捌いていった。兵士が上段から剣を下ろすと男は心臓を突いて即死させる。兵士が槍で突けば横に交わして首を飛ばす。後ろから斬りかかれば剣を振り下ろす前に振り向きざまに払われ、両腕と首が同時に飛ばされる。そのような調子で男は草でも刈るように兵士たちをなぎ倒していった。
その様子を見て悲鳴を上げる村人、兵士に声援を送る村人、様々であったが、イサは村人の中に混じってやれやれと言った感じでその様子を見ていた。
(タイシャ流か)
イサは男の太刀筋を見ただけで流派を見抜いた。
(しかし、ジアス流も少し入ってるような……。あんな門下生居たかな)
ジアス流とはイサが初めて習った剣術である。1年間習った後、立ち会いで師範を殺し、その後、カミイズミに弟子入りしたのである。イサがそんなことを思い出しているうちに男の剣で兵士は全滅してしまった。村人たちから落胆の声が出る。ラムドーは舌打ちをすると馬から下り、剣を抜き、男に斬りかかった。
「やめろ、ラムドー!!」
イサのその掛け声にビクッとしてラムドーと男は立ち止まった。ゆっくりとラムドーに近づくイサ。
「お前のかなう相手じゃない」
イサがそう言うと男はニヤリとして駆け足でその場を去った。ラムドーはこの無礼な女はなんだという感じで困惑してイサを見ている。
「私の顔を忘れたか? まあ、即位式のときに1回会っただけだから無理もないか」
イサが鼻で笑うとラムドーは思い出したようで、
「りゅ、竜帝陛下!!」
そう叫ぶと後ずさって跪いた。どよめく村人たち。
「ばか野郎ども! 跪かんか! この御方は現在の竜帝であらせられるイサ・アレドラード陛下だぞ!!」
ラムドーが村人たちに向かってそう叫ぶも上流階級の礼節など知らない村人たちはただオロオロするだけで何も出来ない。
「ラムドー、そんな礼節はいい。それより事情を話せ」
ラムドーの説明によれば、この場所はハルド組の詰め所で、本部は別の場所にあるのだという。
「ハルド組の件は私が対応するから、お前は村の経済の立て直し策を練れ」
イサはラムドーにそう伝えるととりあえず村に戻ることにした。ハルド組がどの程度の悪行を行っているか調べた上でどの程度の制裁を加えるかを検討するつもりだったのである。
イサは聞き込みをしようと村の家々を回るがどこも誰もいない。イサが後ろを振り向くと遠巻きに村人たちが後ろから付いて来ていた。竜帝を初めて見た珍しさと何をするつもりなのかという恐ろしさが同居してそのような行動になったのである。イサはため息をつくと村の広場へと赴いた。村人たちも後ろから付いてくる。村の広場に着くと、イサは村人のほうに向き直り、
「ハルド組の被害に会った者は前に出よ!」
そう叫んだ。しかし、村人はどよめくばかりで前に出ようとしない。
「居ないのか? 居ないなら私は帰るぞ?」
すると、1人の村人がイサの顔色を伺いながらおずおずと前に出てきた。すると堰を切ったように次々と村人が前に出てきた。最終的に前に出た数は100人ほどになった。イサは予想以上に多いことに驚いたが、一人一人に事情を聞いた。子供を攫われた者、店を潰された者、暴力を振るわれた者、財産を取られた者、家族を殺された者、様々であったが皆悲痛な面持ちであり、泣き出す者さえ居た。イサがハルド組の関係者全員殺す必要があると判断した時、一人の村人が息を切らして広場に入ってきて、イサに駆け寄ると泣きながら縋り付いてきた。それは万屋の主人だった。
「竜帝様! 竜帝様! 助けてくれ! クリアが攫われた!」
「……ハルド組か?」
「そうです! あの子は私の娘同然で……」
イサは村人たちにラムドーが掃討しに来たことでハルド組が報復に来るかもしれないから今日は全部店じまいして家に篭っているようにと伝えた。そして、ラムドーから聞いたハルド組の本部がある場所へ赴いた。

ハルド組の本部はクリアと会った森の奥深くにあった。木の陰から伺うとそれは石造りの大きな砦であり、見たところ50人は入りそうな代物だった。3階建てである。イサは正面から堂々と砦に近づくと、入り口を守る組員に向かって、
「お前たちを殺しに来た」
そう言った。そして呆気に取られる組員の首をゆっくりと右手で掴むと右側にゴキリと捻って頚椎を骨折させた。即死である。そしてイサは砦の中に入っていった。砦の1階のホールには10人ほどの組員が居た。組員たちはイサを見るなり殴りかかってきた。イサは殴りかかっていた組員の手首を掴むとぽんと放り投げた。組員は石壁に頭から激突して死んだ。石の壁床なので受け身なしで投技をかけられたらそれだけで死ぬのである。別の組員が短剣で突いてきたのでイサは入身でそれをかわして手刀で組員の顎を打ち付けた。短剣で突いた勢いも相まって組員はすっ転んだ。組員が顎を打たれて昏倒してるうちにイサは落ちた短剣をゆっくり拾うと組員の心臓目掛けて投げつけた。短剣が突き刺さって絶命する組員。そんな調子で素手で10人を殺したイサ。剣を抜かないのは血で服が汚れるのが嫌だからである。訓練された兵士ならいざしらず受け身も取れない素人相手には素手で十分であった。
1階の奥へ進むと5つの部屋がある。どうやら組員たちの寝室のようであった。一番手前の部屋に入ると5人の組員が寝ていた。イサは仰向け寝ている組員の1人に左側からゆっくりと近づくと左腕を首の下にいれて右手を額にそっと置き、ゴキッと首を後ろに折った。組員は悲鳴を上げる暇もなく絶命した。他の組員は全然気づかず呑気に寝ている。その調子で5人全員を殺した。他の4つの部屋には合計23人の組員がいたが、みんな眠りこけており、同様の方法で殺した。なんでこんな昼間から寝てるんだろうとイサは思ったがどの部屋も微妙に酒臭いので大方昼間から酒を煽って寝てしまったのであろう。1階にはもう部屋はないようだった。
2階に行くと今度は手前に3つの部屋があり、奥に1つのホールがあるようであった。1つめの部屋に入ると3人の組員が酒盛りをしていた。立ち上がって向かってくる3人。だが酔っているのでふらふらであった。イサは1人の組員の額を掴むと後頭部を思いっきり壁に打ち付けた。即死する組員。もう1人が向かってきたので顎を掴んでそのまま頭を床に叩きつけ、絶命させた。最後の組員は剣を持ち出してきた。しかし、構えが素人丸出しである。
「こんな狭いところで剣そんな風に掴んじゃだめだよ」
イサはフッと笑うと、突きを繰り出してきた組員の剣を親指と人差し指で白刃取りし指2本で剣ごとぶん投げた。すると組員は壁で頭を打って簡単に死んだ。残りの2部屋には合計7人の組員が居たが、同様に難なく殺した。ここまでで48人殺している。
ホールに出ると14人の組員がいた。14人は短刀や剣などの武器を取ると一斉に斬りかかってきた。組員が剣を構えて間合いを伺っているのでぎりぎり剣が届かない間合いを維持しつつ組員を誘導する。そして後ろに短剣を持ってる別の組員が来たところで前にいる組員との間合いを詰める。前にいる組員は上段に振りかぶってイサを斬ろうとする。後ろの組員は短剣でイサを突こうとする。ここでイサが避けると2人の組員の同士討ちが発生する。イサは14人がやたらめったらに斬りかかってくる中でこのようにして体捌きだけで全員を同士討ちさせ、全滅させた。しかもイサの服には一滴も返り血が付いていないのである。全員を同士討ちさせながら血しぶきも避けていたのだ。ここまでで62人殺している。
3階に行くと2人しか居なかった。兵士100人を殺した男と組長らしき人物である。男は剣を抜くと斬りかかってきた。だが、イサは動いていないのに当たらない。男は面食らうと今度は突きを放った。だが、やはり当たらない。イサはやたらめったらと斬りかかる男の攻撃を全て逸らしながら組長のところへ向かうと、あっけに取られる組長の首をゆっくりと持ち、ゴキッと折って即死させた。63人目である。
「お、お前は何なんだ」
男は息を切らしながら困惑している。イサは傍らにあった組長のタバコを一本取ると、置いてあった小さい火鉢で火を点け、プカーっと吸い始めた。
「ジアス師範もこうやっていつもタバコ吸っていたっけな」
イサは懐かしそうな表情でタバコの煙を吐いている。
「あ、あ、あなたは師範を殺した……」
男はイサのことを思い出したようである。イサはタバコを咥えたまま立ち上がると、
「久しぶりねキル。私が道場を去って以来だから6年ぶりかな」
軽く笑いながら懐かしそうに言った。
「あれから道場を逃げ出したんだって?」
イサはニヤニヤしながら聞いた。キルは剣を構え直すと、
「俺はもうあんたの弟弟子じゃない。タイシャ流のキルだ!」
そうやって凄んでみせた。
「ジアスみたいな中途半端なところを逃げ出すあんたがタイシャ流を極められるとは思えないけど。大方ちょっとかじってまた逃げ出したんでしょ」
キルは奇声を上げながらイサに斬りかかってきた。イサは火のついたタバコをキルの顔に向かって弾き飛ばすと瞬時に間合いを詰め、大外刈りを繰り出した。キルは床に頭を打ち付けて絶命してしまった。
もぬけの殻になった砦を丹念に探しまわったがクリアは居なかった。イサは地下室がないのを不審に思い、地下室の階段を探し始めた。砦には必ず地下室があるものなのである。物置を探すと隅の方にワイン棚があり、その下に棚と同じぐらいの面積のシルクのマットが敷かれている。何かを隠す意図が無い限りこのような家具の置き方はしないであろう。イサは不審に思い、ワイン棚をどけて、マットをはがすと床に地下室へのハッチがあった。ハッチを開けると下にはしごが伸びている。地下室にはベッドと椅子が置いてありクリアが居た。

「そうだったんですね。公務は側近の方に任せて放浪の旅を……」
村への帰り道、イサはクリアに自分の身分を明かした。どうせ村に帰ったらバレるのだから今話したほうが手っ取り早い。村に帰ると大勢の村人がイサの帰りを待ちわびていた。ハルド組を全滅させたと告げると村人たちは大喜びした。頭を地面に擦り付けてイサに感謝の礼を取る者もいた。そしてそれを嬉しそうに見つめるラムドーの姿があった。なぜここにいるのかイサが尋ねると、領民が心配で帰れなかったという。
「お前らしいな」
イサはそう言うと優しく微笑んだ。そのようなことを話していると1人の老人がイサの前に出てきておずおずと言った。
「私は村長ですじゃ。ぜひ今夜も泊まっていってくだされ。私の家の一番大きなお部屋を用意しますじゃ」
イサは遠慮したがぜひお礼がしたいということなのでお言葉に甘えることにした。
その夜の村人たちのもてなしは盛大なものであった。食べきれないほどのご馳走が目の前に並び、飲みきれないほどの酒が用意され、クリアが隣で酌をした。イサがもう満腹だと言っても次から次に料理が運んでこられ、イサを苦笑いさせた。
「このお酒すごくおいしい」
イサはこの村の酒をいたく気に入り、何という酒かと尋ねた。
「これはリラルトという地酒です。この村の名前です」
酌をしながらクリアが答える。
「何で出来てるの?」
「桃とイチゴの汁を混ぜて発酵させて作るのですじゃ」
村長が料理を取り分けながら答える。
「へえ、宮殿に納めてもらおうかな。みんな喜ぶろうから」
この言葉に村人たちは沸き立った。
やがてこの村の酒は宮殿御用達の酒として貴族や町の金持ちの間で流行り、庶民の間でも飛ぶように売れた。イサの計らいでこの酒に国庫から投資が行われ、大規模な生産が行われるようになり、リラルトの町という新たな町が生まれることとなった。

翌日、イサは村人たちに見送られながら村を後にした。二日酔いでふらふらになりながら――。

あとがき

みなさんいかがでしたでしょうか。

もうお分かりのとおり、たけしさんの座頭市ですねw

この話、座頭市見たあとで書いたんですよ。

座頭市に限らず時代劇って意外と展開が論理的に作られていて、参考になるんです。

水戸黄門とかああいうやつね。

最期の印籠のところはお約束ですけど、そこに行き着くまでの展開は毎回違いますからね。

時代劇モチーフに話書いたこと結構ありますよ。

さてさて、というわけで第3話はどうなるんでしょうか?

お楽しみに。

See You!